2005 年9 月29 日
松の木
知り合いの工房に立てかけてあった松の木。
樹皮が無い状態なので外観ではアカマツかクロマツか、という所までしか
判りません。
近寄ってみると
松ヤニを採取した痕が細かく刻まれています。
終戦近くの頃、戦闘機等の燃料が不足し
松根油(しょうこんゆ)を精製して燃料とするために
莫大な量の松の木が伐採されたそうです。
石川県の海岸沿いに生える松は、この時に減ったとの事。
道路公団だけが原因ではなかったんですね…。
戦争は海岸の保安林に対しても特例なんでしょうか。
これを伐採した人の話では、戦前〜戦中にかけて採取したとのこと。
カミキリムシの穿孔があるので、松枯れで切ったのかな。
さて、墨の原料など平和な使い道だったら良いのですが。
採取した所を覆い隠そうと、ウルトラQの様にうねりながら
通常とは異なる姿で成長しようとしたあとがあります。
生きながらえていれば数十年掛けて
それは大きな瘤となって木部をカバーしていたでしょうね。
自然の恵みを分けてもらうのは悪い事ではないと思いますが
共存できなければ双方破滅します。
「自然との共存」を看板に掲げ
よく判らない催しをして、その後の使い道が決まっていない…
喜んだのは土方と野次馬だけっての判ってます?某知事さん?
ハチクマの1家族をストリーミングしただけで
一仕事したと思っていませんか?
この松の一片、職人の手で第二の命を吹き込まれる事を
願って止みません。
投稿者:やat 18 :37 | 日記 | コメント(0 ) | トラックバック(0 )